一度の保証(短編集)
「バカ裕馬」
あたしも、笑いきれない笑顔で言った。
「バカやで。
でも 留衣ちゃんの前でだけやもん」
あたしにいつも向けている笑顔で言う裕馬に、やっぱりあたしは、裕馬が愛しいかった。
裕馬は、あたしの腕をとると、自分と腕を組ませ、あたしを誘導するように歩きはじめた。
人通りが少ない道で急に立ち止まると、あたしにキスしてくる。
あたしが、裕馬のキスに答えると、激しさが増した。
唇が離され なにもなかったようにまた歩き出す裕馬に、あたしは体を寄り添え歩いた。
「留衣ちゃん、どこでもいい?」
「うん」
「俺、もう早くしたいし」
めずらしく裕馬にしては余裕がなく
「裕馬?」
嬉しそうな顔の裕馬にあたしは呼びかけた。
「留衣ちゃん、俺のこと かなり好きなんやなぁってさっきよく分かった」
「何をゆってんのよ〜!」
あたしは、弱味をみせたようでなんだか くすぐったかった。
完
あたしも、笑いきれない笑顔で言った。
「バカやで。
でも 留衣ちゃんの前でだけやもん」
あたしにいつも向けている笑顔で言う裕馬に、やっぱりあたしは、裕馬が愛しいかった。
裕馬は、あたしの腕をとると、自分と腕を組ませ、あたしを誘導するように歩きはじめた。
人通りが少ない道で急に立ち止まると、あたしにキスしてくる。
あたしが、裕馬のキスに答えると、激しさが増した。
唇が離され なにもなかったようにまた歩き出す裕馬に、あたしは体を寄り添え歩いた。
「留衣ちゃん、どこでもいい?」
「うん」
「俺、もう早くしたいし」
めずらしく裕馬にしては余裕がなく
「裕馬?」
嬉しそうな顔の裕馬にあたしは呼びかけた。
「留衣ちゃん、俺のこと かなり好きなんやなぁってさっきよく分かった」
「何をゆってんのよ〜!」
あたしは、弱味をみせたようでなんだか くすぐったかった。
完
