眠り姫が目覚める前に
呆れるぐらい鈍感で間抜けなオレは、まだ自分の気持ちにまるで気づいていなかった。


この胸のざわつきがなんなのか……

その事にオレが気づくのはもうちょっと先の話。


その間、オレは散々こいつに振り回されて悩まされることになるなんて……


この時はまだ知る由もなかったんだ。




そしてこの時にしたキスのことを、オレが彼女に話すのも



もっとずっと


先の話。


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