365日+1日嬉しくなっちゃう言葉たち。短編集!

美々は
オレの左手 薬指のリングに
それは優しく触れて

オレの左手を優しく美々の両手で包んで

それから左手のリングに
そっとくちづけを落とした。



「 宏貴… 私ね…。 」



オレの左手を
美々のお腹に手をあてて



「 宏貴…
パパになりますよ。
春頃 顔が見れますよ。 」



「 えっ?
本当に?
美々… ありがとう!。 」



オレにかけてくれていた毛布を
全部 美々を包むように
かけ直して



「 そっかぁ
もうママを困らせてしまったんだね。
まっ、2人の子供らしいね。 」



「 そうだね
それに宏貴のことも
少し困らせたしね。 」



毛布の上から
美々をギュッと抱きしめて
それから美々のお腹に声をかけた。



「 オレたちの赤ちゃん。
キミはオレたちを親として選んでくれて
本当にありがとう。
大切に愛して育てるからね。
ちゃんとママのお腹で元気に育ってくださいね。
それまでなんだか
ママを独占しているような気分になるけど
キミだから許してあげるからね。 」



「 宏貴ったら…。 」



「 あっ!
キミじゃかわいそうだなぁ。
オト… うん、オト。
漢字とか今は考えないけど…
2人の音しかなかった世界に
もう1つの音を加わえるんだもんな…
オトちゃん、よろしくな! 」



「 あっ!
宏貴…
空が…
今日は何か見える日だったの? 」



オレには見えなかったけど
はじめて3つの音が重なり合えた
この時を忘れない。



「 美々…
オト…
ずっと一緒だぞ! 」



これからも
ずっと
キミたちの名前を呼んでいたくて。


美々と
オトを
オレの腕の中へ
大切に包みこんでいた。





20年に一度会えるかもしれない
アイソン彗星
このオトちゃんと3人で
美味しいお酒でも飲みながら
見たいなぁ…。



「 宏貴…? 」



「 幸せだね。美々…。 」




end


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