新しい恋のはじめかた



「ほら、そんな落ち込まないでさ!!あ、利玖の出番だよ花音ちゃん!!」



あたしがそう考えているうちにリレーは始まっていたらしく、次が利玖の番だった。



「花音ちゃん達のクラス速いね。でも、1位のクラスとかなり差があるなー…」



あたし達のクラスは現在2位。



利玖大丈夫かな……。



『ーー…さぁ、リレーも終盤となりました!!現在1位は5組!!続いて2位は3組です!!そして、ここでバトンがパスされました!!』



利玖にバトンが渡され、利玖が走る。



は、はやっ……。



『さぁ、黒瀬利玖くん!!1位の金森くんを抜けるのでしょうか!?』



「利玖なら余裕だろ…」

「そうなの?」

「あいつ、中学のときから走るの速かったし」

「そうなんだ…」



あたし…まだ利玖のことよく知らないんだなぁ…。



久遠くんの言葉で、自分はまだ利玖のことをあまり知らないことがわかる。



『残り50m!!さぁ、勝つのは黒瀬くんか!?それとも金森くんか!?』



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