新しい恋のはじめかた



「…物足りなかった?」



ニヤっと笑って利玖は言った。



「ち、違う!!」



ビックリした……あたし、あのままシちゃうのかと思った…。



「…花音、俺すげぇ嬉しかった」

「…嬉しかった?」

「花音が“愛しの人”で俺を選んでくれて」

「だって…あたしの愛しの人は利玖しかいないもん」

「…ふっ。サンキュー…」



あたしと利玖はどちらともなく、唇を重ねた。



ーーーーーーーー…ガチャッ!!!



「たっだいまー、利玖!!」



急に部屋のドアが開いたと思ったらキレイな女の人が入ってきた。




お姉さんかな…。



でもお姉さんいるって聞いてないよね……。



「いきなり入ってくるなよ…」

「いいじゃない♪あら、可愛い子。利玖の彼女?」

「あぁ。俺の彼女」




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