。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「………ごめ…」
もう一度呟くように謝ると、叔父貴の手が伸びてきた。
だけどその手のひらはあたしの顔の前で止まり、
「謝らないでくれ」
叔父貴は搾り出すように小さく言った。
叔父貴の広げた大きな手のひらで、叔父貴の姿が見えない。
だからどんな顔をして、どんな気持ちでこの一言を言ったのか、あたしには分からなかった。
ただ
とても悲しくて、辛そうだった。
「…叔父貴、さっき言った言葉は―――」
“朔羅、愛してる”
あの言葉が頭の中をぐるぐる回り、あたしの中を駆け巡る。
あれは、冗談だよね。
またいつもの調子で「ジョークだ」なんて言うよね。
だけど叔父貴はあたしの予想を
裏切った。
「嘘じゃない」