。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。





―――


「おめぇが普段からネコちゃん被ってるから、結局そうなったわけだけど。


でもあたしのイメージってどんなんよ!」


とプリプリ怒りながら戒の腕に消毒液の染みこんだ脱脂綿を乱暴に当てていると、


「いてっ!」と戒は顔をしかめた。それでもすぐに呆れたように、


「そういうとこがじゃね?ってかネコちゃんてね……」と目を細めた。


「まぁ虎もネコ科だけどな」


「キョウスケはあいつらにヒヨコっぽいて言われてるぞ?


ホントは鷹なのに。むしろヒヨコを食うぐらいの生き物じゃね??


白虎の男はズルい。いいな、可愛いイメージがあって!


あたしなんて『暴君』だぞ!」


「まんまそうじゃねぇか」


「何だよ(怒)でも、お前のおやっさん“可愛い”って感じじゃなさそうだけどな」


「青龍の野郎共は文字通り凶悪そうなヤツが多いけどな。


ってかお前親父のこと気に入ってんの?


こないだも家族写真の中で親父が一番かっこいいとかぬかしてたけど」


「そんなこと言ったっけ…」


「言いましたヨ?」


戒がちょっと意地悪く笑ってあたしを見る。


だけどすぐに目を細めると、


「俺、自分の親父に朔羅を会わせられねぇワ。


兄貴ならまだしも親父に取られたら一生立ち直れん」と低く呟いた。


「あ、あはは~…」


あたしは無理やりごまかし笑い。





「でもいつか……会わせてね。



あたしを『俺の嫁になる人』って




紹介してね」




あたしがぎゅっと戒の手を握ると、


戒は穏やかな微笑みを浮かべながら、あたしの手を握り返してきて、






「うん」





そっと囁いた。







< 394 / 776 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop