。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



「響ちゃん、服奪われたってどんな状況よ」


俺が探るように響輔に問いかけると、


「上だけです。代紋があるし服奪われたら部屋の外に出られないから。って言うか紋を背負って無くても出られないですけど。


俺は戒さんと違って露出狂じゃないし。


俺、こう見えても照れ屋なんです」


と響輔が声にも疲れを滲ませて、またも欠伸を漏らす。


てか、照れ屋とか自分で言っちゃう!?しかも真顔だし。


「俺だって露出狂じゃねぇよ!人を変態みたいに言うな」


バコッと響輔の後頭部を殴ると、


響輔はまたも


「いたっ。もう、戒さん。暴力はやめてやー」と迷惑そうに顔をしかめる。


「んで?何で添い寝なんてしたんだよ。まさか…響ちゃん!」


あわあわと口元に手をやると、


「してません」


と今度はきっぱりと言いきった。


だけど





「……しかし…危なかった…


もうちょっとで手が出てしまうところやった」





響輔はまじまじと手のひらを見つめて、がくりと項垂れる。





響輔―――お前も男だったんだな♪








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