。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。




やっぱりこの家で会議って危険だよな。


何かといい訳していつもその場をしのいでたケド。


ユズの乱入(?)もあってか、あたしたちは会議をいったん中断。台所のテーブルで出来上がったホットケーキを食べることにした。


「たら~り~らり~♪」


と変な歌を歌いながら戒はホットケーキにハチミツをかけてご機嫌。


うさぎホットケーキのちぎれた顔の部分を戒が、それぞれの耳をあたしとキョウスケが食べることに。


「うっま~!♪」


幸せそうに頬を緩ませる戒は…なんっでお前はそんなに可愛いんだよ!


「弓枝姐さん(キョウスケママ)の作ってくれたホットケーキを思い出す~」とご機嫌にぱくぱく。


「そっか、それなら良かった」


と、ちょっとほっ。


だけど和んでホットケーキ食ってる場合じゃないって。


「さっきのタチバナって言う男は彩芽さんと通じてる。ってことはあいつも畑中組に繋がりがあるんかな」


戒がぽつりと漏らしてホットケーキをナイフで切り分ける。


戒はよっぽど彩芽さんのことが気になるようだ。


大好きなホットケーキを目の前にしても真剣だしな。


彩芽さん、美人だからか??


「畑中組はクラブZの闇カジノ経営、さらにはクスリに手を出してると言う疑惑が浮上してますよね。


しかも彼女の使ってる香水は“オピウム”。偶然とは思えないですね」


キョウスケも戒の隣で真剣。


「何だろなー、変なカンジ。突き詰めるとどこかで何かに繋がってる」


戒がむーと唸り、腕を組んだ。


確かに…


スネークの話しから、白へび、そしてタイガ、そしてドクター…さらには彩芽さんと、彩芽さんとつるんでるタチバナ


さらには彩芽さんが居たって言う畑中組、そして闇カジノへ。



変な構図が出来上がってあたしも首を捻った。



それはまるで点が線を結ぶように―――やがてはその線の始点が再びそこに戻ってくるように





事実が一つにまとまっている。





そんな感じだ。





まるでまぁるい円のように―――




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