。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



キョっ!!


もはや言葉も出せない。


嘘700……じゃなくて嘘八百だ。


お前!大丈夫か!!炎天下にやられたか!


見るからに太陽の光に弱そうだもんな!


「新垣さんの…彼?」

「あの子いつの間にこんなステキな彼と付き合ったのよ~」



一人が呟いて納得したように頷く。どうやら二人ともとりあえずはキョウスケの嘘を信じたようだ。


「俺、この人…龍崎さんの紹介で新垣さんと知り合ったんですけど」


急に話を振られて女子たちが確認するようにあたしを見てきた。


あたしは慌てて首をブンブン振ると、女子たちは納得したみたいだ。


「最近彼女何かに悩んでるようで…


ちょっと前そこの…テニス部のコーチと再会したみたいなんですけど、それ以来様子がおかしくて」


あたしはぺらぺら出るキョウスケの嘘に目を開くしかできない。


「そう…なんですかぁ」


二人はキョスウケのまったくの嘘をしっかり信じているようだった。


ちょっと同情的な視線をキョウスケとコートの中のコーチに移動させる。


「でも…新垣さんテニス部辞めちゃったし…あたしらもあんまり…」と一人がコーチを気にするようにコートの中を目配せ。


「そうですか」


キョウスケがさも残念そうに項垂れて、それを見た女子の一人が


「…ね、ねぇどうする…?」ともう一人の腕をつつく。


「どうするっても…」とコートの中を気にしている。


「な、何かあったの…?」


今度はあたしが聞くと、


「噂だけど…ホントに噂だから!」としっかり言い置いて、女子の一人がちょっと顔を寄せてきて


あたしとキョウスケは彼女たちの話に耳を傾けた。





「新垣さんとコーチ…実は付き合ってるって噂…」






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