。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



「てか、早くしないと先生たち戻ってきちまうよ。


名簿なんてどこにあるんだ!?」


あたしはひたすらに焦って近くにある引き出しを片っ端から開けた。


「棚を探すのは時間の無駄です。パソコンにデータが保存してある筈」


キョウスケはそう言って近くにあったデスクに腰を降ろしマウスを握った。


そっか!その手があったか!!


「てか、今更気付いたんだけど、


わざわざこんな危険なことしないでもお前がハッキングすりゃ早いジャン!」


恨みがましくキョウスケの背後からパソコンのモニタを覗いていると、キョウスケは手馴れた様子でマウスをカチカチクリック。


「外部からのハッキングは簡単ですが、スネークに痕跡を見つけられると厄介なので。


何せ一結のケータイハッキングもヤツが見破ったわけだし、向こうも相当な腕でしょう。


今回の件に新垣さんが絡んでなくても、ヤツが見逃さないはずありませんからね。


隙を作るわけにはいかないんです」


「はー!なるほど!!」


あたしが頷いていると、


「あった」


キョウスケはこれまた手馴れた様子でフォルダからファイルへどんどんクリックしていく。


常勤から非常勤、外部コーチから用務員までずらりと住所録と電話番号が一覧になって並んでいる。


スクロールされていく画面を目で追って、


「あ、あった!テニス部。これだよ!」


あたしはキョウスケの手を止めるように画面を指差し。


「相変わらずの動体視力ですね」


と言いながらキョウスケはさっとその一覧を見て、あっさりファイルを閉じた。


「え?プリントアウトしてかなくていいの?データを移すとか」


あたしが聞くと、


「住所と電話番号は頭に入れました。もういいです」とまたもあっさり。


「おめぇも、相変わらずの記憶力だな」


人間USBめ。


てかあたしがおバカなだけ??


キョウスケが居てくれて良かった~~





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