君へ、約束の歌を。<実話元>


『う〜んと…せっかくやるなら市民以外がいいかなぁ』


「やっぱそうだよね〜。
せっかくならかわいい衣装着たい♪」



私達が何にするか迷ってると。



「愛璃と友華はメイド!決定〜♪♪」



展示監督の子に、ビシッと指を指された。



「おっいいね〜!」


「友華と愛璃、メイド服似合いそうだしっ」


「はい決定♪」


「そんじゃ〜…メイドは、あと6人ね〜」



私と友華に喋るすきを与えてくれないまま。


展示監督は<メイド>の欄に、サラサラとペンを走らせた。



「まぁでも、メイド服着てみたいかも♪
愛璃は大丈夫?」


『うん、いいよ〜。
メイド服なんて、着る機会ないしねっ』



8人もメイドいるなら、気が楽だし…



「あたし貴族やりたい!
豪華なドレス着たぁ〜い♪」


「ん〜じゃ市民よりも衛兵のがマシだな」


「オレもオレも!
衛兵の方がかっこいいし」



…こうして、次の日のHRでもみんなに役の希望を取って。



< 238 / 287 >

この作品をシェア

pagetop