君へ、約束の歌を。<実話元>
「…また、やろうね」
静かに響いた、真奈ちゃんの言葉。
雪の冷たさと共に、ゆっくりと胸に染みていく。
…その時の私は、またこうしてみんなで集まれることを信じて疑ってなくて。
簡単に、もちろん集まれるものだなんて思ってて。
『うん、きっと!』
真奈ちゃんに笑顔を向けてそう答えた。
「…おっ発見!」
その声の主の方を向けば、
大きな雪玉を持った達哉君が。
『げっ!来た!』
「逃げろ〜っ!」
「あっ待てって!」
私と真奈ちゃんは、
手を繋いで逃げ出した――…
すっごく楽しかった同窓会。
雪合戦。
みんなこの日のこと、
ちゃんと覚えてるかな?
こうして私の中学校生活1年目は、たくさんの思い出で彩られて終わった。