オノマトペ
「善くん!?」

タイマントーナメント以来、初めて登校したチビッ子剣士にクラスメイトたちがざわめく。

それに振り返った花音は、教室の入口からこちらを見ているチビッ子剣士と目が合った。

彼はすぐに気まずそうに顔を歪めた。

恐らく、花音が睨みつけるように見ていたからだ。……例によって、まったく鋭さはないのだけれど。それが怒っている表情だと、剣士君には解ったらしい。

「お前、今まで何してたんだよー」

「元気だったぁ～？」

２人の視線は、他のクラスメイトたちによって遮られる。みんな何の連絡もなしに消えてしまった彼のことを心配していたのだ。

チビっ子剣士はすぐにクラスメイトたちに囲まれ、埋もれて見えなくなった。


花音は無言で席を立った。


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