《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「安倍晴明の血や肉を食せば…霊力が上がると…妖は競って…晴明の命を狙ったらしい…そして、安倍家の女は…妖を浄化する力を持つ…三種の神器に似たアイテムを使用するコトから『妃女神』とも呼ばれている」


『妃女神』かーーー・・・俺の興味をそそった。



父上は俺の紫色の瞳を凝視した。



「お前は…吸血鬼のハーフ。どんな子供が生まれるか…楽しみだな…それはそうと滋弥のように、吸血衝動に駆られるコトはないのか?」



「別に俺は…」



俺は涼しげに笑って、誤魔化し、父上からさりげなく視線を逸らす。



「お前は…滋弥に比べて…強い気を持ってるからな…吸血衝動も…抑え込むコトができるか…」


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