《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~

優しい言の葉~花奏side~

何だろう?滋弥君たちの態度は凄く変。



私に剣道部の稽古…休めと言うし。



知弥は早退して、どこか行っちゃうし。



部屋に戻ると、大きな空気清浄機がリビングに置かれていた。



テーブルに置かれていた大きなガラス製の灰皿もなくなっていた。



「今夜から禁煙をはじめる」



唐突に私の隣に座っていたヘビースモーカーの知弥が《禁煙宣言》!!?



「どうして?」



「ニコチンは互いの躰に悪いだろ?お前には健康な俺の子を産んで欲しいからな」



「え、あ…はい」
子供のためか…

知弥って、決めたらキチンと実行する強い意志の持ち主。

知弥は私の唇に軽くキス。


キスの味も煙草の味じゃなくて、さっき舐めていたレモン味のキャンディの味と匂いがした。


< 207 / 212 >

この作品をシェア

pagetop