《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「・・・」



私たちは本家だけど、分家の叔父様たちを制する力がないコトは理解している。
でも、私たちとは異なる封印術を持つ小笠原家と婚姻関係を結ぶコトには躊躇わずにはいられない。


「先生だって家の為に…私と…私のコト嫌いなのに…結婚しちゃっていいの?」


「別にお前のコト嫌いじゃない…お前の『妃女神』の力には興味がある…」


『妃女神』ーーー・・・


安倍家の本家の女性が継承する神から賜った浄化の力。


三種の神器に似たアイテムを持つコトから、『妃女神』と呼ばれるようになった。


「私はまだ、お祖母様から『妃女神』の力は継承してない」



「見るからにそれだけの力はなさそうだけど。でも、お前が継承者だろ?」



「そうだけど」



「お前は俺の花嫁だ…それは忘れるな」



「私は…」


「俺はお前の父親のように逃げたりしない…授業が始まる…早く行け…」




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