《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
私の長い髪をそっと手に持ち、優しく口付ける。



「!!?」


私の躰を包む自分の直衣を剥ぎ、背中に躰を密着させた。



「夜は長い…貴方にどれほど…俺が恋焦がれてるか…見せて差し上げます」


「へ…あ…」


「桜の君の白い背中が桜色に染まっています…まるで庭先の満開の枝垂れ桜を見ているようです」


さすがは女たらし・・・女人の心を掴み取るのが上手。


私もその気にさせられてしまった。


< 88 / 212 >

この作品をシェア

pagetop