坂田家の日常
「菜緒子、入るぞ」
ドアを開けて部屋の中に入ると、泣き腫らした目をする菜緒子がいた。
こりゃかなり泣いたな。
「ほらピザ。何も食ってないなら、腹減ってるだろ」
「尚斗兄……」
テーブルに置いたけど、菜緒子は食べようとしない。
ったくよ……。
「菜緒子さ、真壁のどこにホレたんだよ」
「尚斗兄…?」
「確かに真壁はいい奴だけど、他にも男はいるだろ?」
俺は酷く言ってるかもしれないけど、これ以上の菜緒子を見てはいられない。
「……真壁先輩に、助けられたの」
「助けられた…?」