キミイロ
「ちょっと!佐山くん!!授業を受けなさい!!!」
教室を出ようとした俺を呼び止めたのは
今まで授業をしていた若い女の先生。
はぁ~。めんどくさ。
俺は先生の目の前まで行き
俺より背の低い先生の目線まで屈んだ。
顔を近づけてニコッと笑うと
先生は頬を少し赤く染め、恥ずかしそうに目線をずらした。
『今日は調子が悪いので早退します。
いいですよね?先生?』
俺は顔を近づけたまま、笑顔でそう言った。