便利屋
「…ヒロくんが、便利屋になろうって決めたのは…あの日だよ。」
父さんがいなくなったあの日…?
「私がいくら頭を撫でても、ヒロくんは泣き止まなくてね…」
それは、覚えている気がする。
父さんとは違う手のひらに、戸惑って、嫌だったんだ。
「そのあと…ヒロくんは私のところを飛び出してっちゃったんだよ…。」
華おばあちゃんのところを?
───‥君も、パパがいなくなっちゃったの?
頭に、誰かの幼い声が響いた。
『────…あ‥。』
俺の記憶が、色を取り戻していく。