あなたがいたという記憶

予鈴がなって、朝礼が始まった。

新しい担任の中島に一人一人の番号と名前が呼ばれた。

「18番。清水優。」
私の番号と名前が呼ばれた。

てきとうな返事を返した。

私の後の人が呼ばれていった。そして
「22番。高橋譲司。」

「…」

「?高橋ーいないのか?」

「…あ、います。」

「ちゃんと返事しろー」

「…」



なんだこいつ?
なにしてたんだ担任の声も聞こえなかったのか?


気になって後ろを見てみる
すると、朝見かけたのと同じように机にうつぶせていた。

…寝てんの?こいつ。

新学期早々に?
しかも朝礼から?


…ほんとになんだこいつ。

高橋譲司…だっけ?
笑えるーww




学校がおわって華乃と帰る途中、クラスの男子の話しになった。

「優さ、譲司のこと気になってるでしょー!」
華乃がいった。

「はぁ?ないない!なんかちょっとねー近寄り難い感じするんだよねー」

「え、そうかー?最初だけだよーそんなの!」

「ふーん…てゆうか華乃こそ、佐々木斗真のこと気になってるでしょ!」

「うそ、ばれた?」

「バレバレだよーww」


なんだか楽しい。


でも、なんで高橋くんが気になってるって言われたんだろう。

ほとんど話してもないのにな…
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