1000回のアイコンタクト

ひょこっと顔をのぞかせて

「片倉さ〜ん?」


翌日、片倉さんの病室を訪れた。


片倉さんは大部屋で、4人の中の1人だ。


「…本当に来たんだ。」


片倉さんは読んでいた本をパタンと閉じた。


「来ないと思いましたか?」

「いや、来るとは思っていたよ。」


「そっか!」


本当は朝起きたらスグにでも行きたかった。


「あ、13円と、チョコです。」


「チョコ…?」


「小枝。とっても美味しいですよ?」


「ははっ!!ありがとう。」


片倉さんは笑った。


その笑顔にどきってした。

「一緒に食べようか。」


「はいっ!!」


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