海の色
ろく
「おはよう、ドーター」
ドーターが浜辺にあがって来た頃には、とっくに日は昇っていた。
魚夜祭の準備のために、浜辺にやって来たリジリが声をかける。
「おはようリジリ。本当に朝早いわね」
「ああ、ドーターこそ、こんなに早くから魚捕りかい?」
「いいえ、気持ちがいいから泳いでいただけよ。今朝は暑いし」
そう言いながら、麻の服の裾を絞って、風に乾かしている。
「松明はできたかい?」
「できたわ。今から並べるところよ」
「ひとりで、大変だっただろう」
「そうね。けれど、間にあったからいいわ」
出来あがった松明の束を、波打ち際に沿って、砂浜に均等に並べていく。
腰を屈めるたびに、ドーターの髪がサラサラと風になびいている。
リジリは、その姿に顔を赤らめながら、残った松明の束を拾い上げると
「手伝うよ」
ドーターとは反対の方を向いて、浜辺に並べはじめる。
ドーターが浜辺にあがって来た頃には、とっくに日は昇っていた。
魚夜祭の準備のために、浜辺にやって来たリジリが声をかける。
「おはようリジリ。本当に朝早いわね」
「ああ、ドーターこそ、こんなに早くから魚捕りかい?」
「いいえ、気持ちがいいから泳いでいただけよ。今朝は暑いし」
そう言いながら、麻の服の裾を絞って、風に乾かしている。
「松明はできたかい?」
「できたわ。今から並べるところよ」
「ひとりで、大変だっただろう」
「そうね。けれど、間にあったからいいわ」
出来あがった松明の束を、波打ち際に沿って、砂浜に均等に並べていく。
腰を屈めるたびに、ドーターの髪がサラサラと風になびいている。
リジリは、その姿に顔を赤らめながら、残った松明の束を拾い上げると
「手伝うよ」
ドーターとは反対の方を向いて、浜辺に並べはじめる。