ミルクティー
その後ウインドウショッピングとは言えない真剣ぶり。
女の子が買い物モードになると正直きつい。

このジーンズとあっちのジーンズとどっちがいい?
―うーん正直かわらん。どっちも似合ってるけど。
と思いつつ、様々な創造力を集結させて意見をいう。

そっかぁ。わたしはこっちのがいいかなぁ。
―あぁ????じゃきくなよ!とは言えず、優しく微笑む。ひきつってないかな。

時間が予想以上に過ぎてたからあわてて言う。

「映画そろそろ行く?」とボク。

「あのさぁ♪せっかく時間があるなら映画やめない?もしかしてチケット買っちゃった?」と彼女は言う。
―なにぃ!!まじか!?ぶっちゃけ買ってますけど!!

「い、いやぁ大丈夫。なんか混んでるみたいだしね。チケットはまだだよ」
―おぉ…何いってんだ!!自分!買ってるじゃん!
目先の映画より彼女の意見を取るボクはダメ男だ。


とりあえず彼女のペースのまま夜景に頼るしかなく飲み屋に行った。

「わぁすごい綺麗!こんな綺麗なの初めて♪」
―おぉ今日初!熱いぜ!あの雑誌ありがとう。

―よし。今日もしかして言えるかな。ドキドキ。

お酒の力か、夜景の力か、ボクはしゃべった。いっぱいしゃべ
った。
コーヒーが好きなことも。映画が好きなことも。

なんでだろう。自然に告白して自然にOKがもらえた。
そして彼女は彼女になった。


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