ブログ女 ーAyu Official Blogー


「結城サンの部屋はここよ」



看護婦の後ろを歩き
連れて来られたのは



こじんまりとした
4人部屋の部屋で



ちなみに
結城のベッドは部屋を入って右手の窓側。



「先日この部屋の患者は2人共退院しちゃったから…結城サンと同じ相部屋の人は今は1人だけね」



そう言って看護婦は



結城の向かい側の
閉めきったカーテンを



指差しながらあたしに微笑む



『はい…』



「ロッカーは空いてる所を使うといいわ。トイレは部屋を出て右手。洗濯室はトイレの斜め前だから…後、聞きたい事は?」



『特に…』



「今日はおおめに見るけど… 面会時間は基本、朝8時から夜20時まで。これは規則だからね」



『解りました』



看護婦が病室から出て行った後



あたしは椅子に座り
眠り続ける結城の寝顔を見つめる..



「お姉チャンそんなにその男の事が心配?」



誰!?



『……。』



結城のベッドの足元



あたしの前には
12、3歳位の男の子が立っていて



『アンタどこから入って…』



あれ?



さっきまで閉まってた
結城の前のベッドのカーテンが



半分位まで空いてる



「お姉チャンそれは同じ部屋の人間に向かって言う言葉じゃないよ」



音がしなかった



この子いつカーテンを開けた?

< 220 / 487 >

この作品をシェア

pagetop