…TRIANGLE…
「俺が試合出れるかどうか聞いて来いって言われたか?」
「それだけじゃねーよ」
隼斗は淡々と話を進める。
「昔の怪我があるから合併症起こさないかどうかって経過観察入院になったけど明日には退院できる」
隼斗が俺から視線をそらして、窓の外を見た。
嫌だな……幼なじみだけに、隼斗が何かを隠したのが手にとるようにわかった。
隼斗はしばらく口を閉ざして窓の外を見てたけど、俺が何も言わないから、また喋りだした。
「……退院したら、運動制限があるってさ。じゃないと歩けなくなるらしい。同情とかいらねーよ。もとから、そろそろヤバいって言われての知ってるし、普通に生活できるだけマシだ。それに、ナツには俺の気持ちはわからないだろうけど」
「その言葉、意外と傷つくな」
隼斗がぐっと握り拳をつくる。表情は固い。固まった横顔は、隼斗らしくない。