捨てられない恋
〝ねぇねぇ、ニナちゃん?
それともニイナちゃん?〟
ふと、頭に浮かんできた
懐かしい咲花の顔と言葉。
〝ニイナちゃんか~
私は咲花って言うんだぁ〟
……
「ははっ…」
こうなったのは
私の、自分自身のせい。
「昔を思い出したって、
何も変わんないのになぁ」
もうあの頃に、戻ることはできない。
〝新菜ちゃん、仲良くしよーね♪〟
〝エミ、もう新菜とは
仲良くする気ないから〟
…………
私は軽く目を閉じ、深く深呼吸をすると
浮かんできた言葉を振り払うように
急いで教室を後にした。