小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

...チームCRSだ!


「へぇー、そうなんだ・・・」

じゃなくってぇえええ!

「なんでそうなってるの!?」

「は?別にそんな
 追求する事じゃねぇーだろ?」

「・・・だ、だって、
 同じベットで寝てるなんて・・・」

任務終了後から結局一週間弱、眠っていた私

久しぶりに起きてみたら、

同じベットでこいつが寝てて・・・

いやぁああ!私が汚されたぁああ!

「お前さ、そんなこと心の中で言っても、
 俺には丸聞こえだかんな?」

・・・そうでした、メトラーのこの人には

口に出さなくっても、

私の気持ちがわかってしまうのだった・・・

「あのな、勘違いもほどほどにしろよな?」

「はぁ・・・?」

「別に、俺はお前の事、汚してねぇーし
 第一、お前見てても、色気ねぇーから、
 なんも感じねぇーよ」

何気にひどいことを

サラーっと言いましたよね、この人

色気ないとか、お年頃の女の子にとって

ちょーっと悲しい事なんですよ?

「悲しい事だか、嬉しい事だか知んねぇーけどよ
 今日、月曜だぜ?」

「・・・はっ!い、今何時!?」

「ほい」

男は無造作に目覚まし時計を私に渡した

「ぎゃあああ!遅刻じゃあん!」

「あぁ、そうだな」

んな余裕ぶってて、いいんかいな!

「お前、病み上がりだろ?
 少しは大人しくしてろよ?」

「そうしたいのは山々なんだけど・・・」

かれこれ、入学式から学校が始まって一週間弱

私が眠ってる間に授業も絶対進んでる

や、それだけじゃなくって!!

エスカレーター式の高校に転校してきた上に

一週間休んでる私なんて・・・

もはや、みんなに吐かれて、吸われる

ただの空気にすぎない!!

「大丈夫だぁーって、お前、心配しすぎ」

「だ、だって・・・」

あんたはいいかもしれないけど、

私はよくないんだよ!!

「お前さ、何でそんなネガティブ思考なんだよ?
 もっとプラスに考えられねぇーのか?」

「わ、私は・・・」

今だって、正直、

この人の隣にいてこの人が喋りかけてくれるのが怖い

同じ能力者かもしれないけど、

私は・・・

「んな、顔すんなよな」

不意に奴は私の頭を自分の胸に抱き寄せた

「・・・っ」

私はビックリして、

どうしていいかわかんなかった

安心ってより、不安が・・・

どうしようが一杯で潰されそう・・・

ベットの上で寝起きの私と彼

私はパジャマで彼は制服

・・・私

「友達・・・だろ?」

友・・・達・・・

彼の声が耳元で響く

「お前に紹介したい奴がいるんだ、
 俺に黙って付いて来い」

選択肢は委ねられない

あの時みたく、彼を・・・信じてもいいのかな
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