小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

...心ではウソはつけない


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時は第二次世界大戦終了後の

食べ物が十分に

手に入らない時代に遡る

笑顔の可愛い、お河童頭の少女が

とある誰かに恋をした

それは坊主頭の小さな男の子

彼女と彼は幼馴染

でも年は結構離れており

彼女は10歳、彼は5歳

実に5歳差だった

しかし彼女は遥かに

自分より年下の彼に

恋をしてしまったのであった

純粋に彼は可愛くて優しくて

いつも彼女を気にかけてくれる子であった

しかし、まだ幼い彼には恋というものは

わからないであろう

その事に対し、彼女は不満であった

「もう少し、
 年が近ければよかったのにな・・・」

と思うばかりであった

そしてこの恋こそが

現代に起きている怪奇現象と

少しばかり関係する

淡い出来事の始まりにすぎなかった


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≪ドッキンドッキン≫

心臓の音が諸に聞こえます

私、今日は元気に学校出勤です!

でも只今、教室のドアの前

少々開けるのを躊躇ってます・・・

だって、だってえええええ!

緊張するんだもん!!

私がもしガラッと入って

「みんな元気ー?おっはよーう!」

なんて口走ったら

きっとザワザワしてた教室が

シーンってなっちゃうよね??

ヤダヤダ、そんな事になったら

私、もう恥ずかしくて

一生教室入れなくなったちゃうよおお!

なんて、そんなこんなを

勝手に頭ん中で想像していたら

「わああっ!!」

後ろから、私の耳元で大きな声がした

ビックリしすぎて私も

「わっひゃああああああ!?」

なんて劈く声で驚いた

・・・だけだったら良かったのだが

そのままバランスを崩して

ドアに顔面激突!!

・・・それだけじゃ終わるわけもなく、

勢い余って、

倒れた先のドアが外れてしまい

≪バッターン、パリーン≫
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