不器用なココロ
ホントのキモチ
~怜side~


あぁ…、だりぃ。


最近、放課後は、なんか、女子が


「一緒に帰ろうよ」

トカ、

「いつも、かっこいいね♥」

トカ、

マジウザい。

香水と化粧がヤバい女子が、近づいてくる。


色気とか、キモいんだよ。

どうせ、俺を見た目で決めつけて…。


こう見えて、俺は、彼女いない歴16年…。

ヤバいよな…。

恋とか、キョーミないし。


ん…。


朝の出来事がフラッシュバックする。

「ゆめ…。」

「何?怜サマ?」

ほかのオンナを無視して、おれは帰る。

ゆめと、同じクラスだったな…。

今日の朝のことで気まずいのか、ゆめとは席が隣りなのに、まったく話してない。


「あぁ…。最悪。」

俺、もっとゆめのこと知りたい…。


「よっ。怜。きょうもかっこいいなぁ。」


「あ…、卓か。」

コイツは幼なじみの卓。

彼女いる歴10年くらい?

「おい、怜、今日は反応薄くね?」

「別に…。」

ゆめのことは忘れよう…。

「お前、夢亜チャンと異様に仲良くね?珍しいな。お前が女子と話してるなんて。」

ったく、卓のやつ、忘れようとしたところでゆめの名前をだしやがって。

「別に?俺が誰と話してようと、お前には関係なくね…?」

「へぇ~。朝、キスもして?」

「…っ、なんでお前がそれを!?」

なんで知ってんだよ、こいつ。

「ん?杏が言ってた。」

「杏?誰だ?それ?」

聞いたことねぇな。
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