先輩と後輩の恋愛事情
と思ったけど、やっぱそうもいかないらしい…。
「どうしたの実梨ちゃん?」
「いえ、なんでもないです!
あっ、私ちょっと気分が悪くなたんで、保健室行きます!
先輩は先に行っててください!」
「いや、俺も一緒に着いて行くよ」
「や、大丈夫です!」
「…俺が着いて行っちゃいけない理由でもあるの?」
さっきまで笑っていた先輩は、悲しそうな表情をした。
「いや、その…」
先輩をうまく避ける理由が思い浮かばない…!
「ねぇ、何で?」
「え、えっと…
せ、先生に女の子の事情のことで相談もするので、せ、先輩はいてほしくないんです!」
「女の子の相談…?」
くっ…、この理由を男の人の前で言うのはかなり恥ずかしい!
先輩も最初は意味がわからなく考えていたけど、意味がわかると顔を赤らめ始めていた。
「ご、ごめん!
確かにそういうことなら俺行っちゃいけないね!」
慌てて謝る先輩。
「じゃ、俺先行くね!
また後で!」
ギクシャクとして、先輩は行ってしまった。
はぁ、あの理由を使うのも恥ずかしいもんだね。
ウソだけど…。
「先輩にこんな物、見せるわけにはいかないよ…」
先輩に見られまいと、必死に後ろで隠していた上履きを下に落とす。
中からは小さな画鋲が、落ちた振動で飛出ててきた。
「危なかった…」
最初私が下駄箱に来て、履こうとして上履きを取ったとき、急いでいて片方手から滑り落としてしまった。
その時、上履きの中で転がる画鋲を発見してしまった。
血の気が引いていく私はすぐさま先輩を確認した。
先輩の下駄箱と私の下駄箱は離れている。
そのおかげもあってか、気付かれてないっぽい。
よし、じゃぁすぐ拾って…。
そう思い、拾うと
「どうしたの実梨ちゃん?」
声をかけられて上履きをとっさに後ろに隠した、というわけだ。
けど…上履きに画鋲って…イジメとかにはよくあるやつだよね…。
これも早瀬先輩がしたのかな…。
だとすると私相当恨まれてるって感じだね。
今日1日無事に終われるのかな…。
消えていた不安が、また私の中に戻ってきた。
先輩には迷惑かけたくないし、一応先輩には黙っておこう…