短い人生にヒカリをくれたキミ



「1つの命が生まれた日。叶という女の子がこの世に生まれた日。それってすっごい奇跡なんだぜ?叶が生まれてなかったら俺は叶とは出逢えなかった。
叶が生まれてなかったらこんな優しい気持ちになることもなかった。叶がいるから今の俺がいるわけで。そんな大切な日を祝わないでどーすんだよ」




「隼人…………」


「これからは毎年、誕生日祝ってやるかんな」




「ありがとう………!大好きだよ。隼人」


隼人の優しさは大きすぎる。
あたしの心を簡単に優しい気持ちで包まれる。





──────…………このとき、隼人の言葉には深い意味があるなんて知らなかったんだ…………──────







「いいムードのところ、悪いですが。面会時間も残りわずかなんで………!」



優輝くんはわざと敬語口調で言った。


そうだね。
お母さんたちも仕事があるし、隼人だって体調良くないみたいだし。



そういえば優輝くん………隼人は1日だけの入院って言ってなかった?


「うん。隼人はまだ入院なの?」



「んー。念のため?叶、心配すんな。明日にはぜってぇー退院だから」



「うん……」



ほんとに大丈夫なのかな?
心配すぎて心臓が爆発しそうだよ。




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