特上男子

物色

みんなの視線が痛い。


誰も私の事何か見てないのは分かっとるけど、私のお隣さんに注がれる視線が半端やない。


チラッと隣を見るが、ご機嫌な顔をしてから揚げ定食のから揚げを頬張っているライト王子は気にしていないらしい。


というか気付いてないのかもしれない。



「何で今日学食なん?」

「たまにはいいじゃない、気分転換にさ。それにこんだけ人がいるんだし、いいなって思える人が見つかるかもよ?」

「王子と悪魔が一緒におったらいい人おっても相手に警戒されるやん。あッッ」



悪魔こと遥に大好きなタコさんウィンナーを取られてしまい、取り返す前に口の中に入れられてしまった。



「何しよると!?遥のバカぁぁぁ!!」

『バカはお前だろぉが!!誰が悪魔だ、誰が!!』

「別に遥の事とは一言も言ってないやんか!!」

『お前の顔がそう言ってんだよ!!』

「はぁ!?だッッぬほッいだッッッ」



凜子の飛ばした輪ゴムが見事私のおでこに命中した。


いつの間に輪ゴムなんて持っとったんよ……。


てか地味に痛いんやけど!!



「あんたたち煩い」



どひッッ……その笑顔が怖かです……。






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