年上の彼氏。
†大人の葛藤†

―柚留―


「ふあ〜」


浴槽に貯まったお湯に浸かり体の疲れをとる。

今日は色々大変なことがあったし、初出勤だったし疲れが溜まってんなぁ…


「てか、俺女子高生家に連れ込むって何考えてんだよ…」


よくよく考え直すと大変な事をしてしまってるような気がする。

23にもなる大人が家に学生を連れるとか、しかも教師という職業柄、面倒は起こせないとか。

でも、天宮寺さんのことを放っとくわけにもいかないんだよなぁ〜。

俺はザバッと風呂から上がり、服を着る。


「天宮寺さん何してるかな…」


バスルームから出てすぐのリビングにいる天宮寺さんの様子を窺う。

あれ…?テレビが点いてない。

俺は静かな部屋を見回した。

すると、ソファの上に横になっている天宮寺さんを見つけた。


「寝てる…?」


ソファでスヤスヤと穏やかな寝息をたてて眠る天宮寺さん。


「今日は色々あったから疲れたのかな…」


俺は近くにあったブランケットを天宮寺さんにふわりと掛けた。

ソファの近くに座ると、天宮寺さんを見た。

こう改めて天宮寺さんを見ると、気付くことがいっぱいある。


「一見すると綺麗な顔立ちだと思ったけど、可愛い感じでもあるな」


まつげが長く肌も綺麗。

髪はサラサラのロングヘアーで少し茶色がかっている。

俺は何気なく天宮寺さんの髪をすくった。

サラリと柔らかい髪質でだけど真っ直ぐ綺麗に伸びていた。

ふと、目線が天宮寺さんの足にいった。

パステルカラーのフリース地の部屋着のショートパンツからスラリと細く伸びた足があらわになっていた。

「痩せてるなぁ〜。ちゃんと食べてるのか?」


まだ、天宮寺さんの中では解決していない問題があって、自分の体に負担がかかってる。

その問題を少しでも俺が助けてあげれればな…


そんな決意を固めて俺は寝ている天宮寺さんの手を優しく握った。

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