Buonanotte!
笑顔と約束
「そろそろ行かないと、ね。」

お別れは突然やってくるものだ。




困らせると分かってはいても、私は殺し屋さんの手を離せなかった。


だけどただ彼は笑って空いた方の手で私の髪を撫でてくれた。



「一緒に来るかい?」










嗚呼、嬉しいと思った。


心が溶けてしまいそうなくらい。



本当だよ。









だけど、




「行けないの。」



私は行けないの。





「うん、知ってる。」

悪戯っぽく笑う彼に私は驚いた。






「私は出られないの。生きてるだけで周りの人を傷つけるから。」

言ってるだけで苦しくなった。








彼の手を離さない私の手を彼が強く握り返した。









「誰がそう言ったの?」










『君が生きてるだけで周りの人間が傷付くんだ。』



そう言ったのは、あの人。




私を閉じ込めた人。




「なんだって知ってる。僕は殺し屋だからね。」

そこで一旦間を置いて彼は続けた。



「約束をしようか、亜桃。」

彼は静かに囁いた。






「僕を信じて待っていてくれ。」




それはあの日の約束。



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