私と私。
友達と、恋人



昨日は、高橋とあのまま別れた。


あいつ、冷たい人かと思ってたのに。


こんな私の話も真剣に聞いてくれた。


高橋には幸せになってほしい…。





学校へ行くと、様子がおかしかった。


いつもなら寄ってくる藍は、独りで席についてる。



そのかわり…いつものグループの子だけ、私の所へ来た。



「おはよー晴香!!」


うん、おはよう。

でも、なにこれ?


あきらかに藍を省いてる。


「てかさ。藍いい加減うざいんだよねー。

男癖、本当悪いじゃん?

ちょっとかわいいからって調子のんなって感じだよ。」


そうだよねーとか、我慢してやってたとか。


あえて藍に聞こえるように。


藍、泣きそうになってる。


最悪。

完璧ひがんでる。


…でも、昨日の高橋の言葉を思い出した。



いたい奴といればいい、って言ってた。



私も勇気ださないとな。





「そーゆうの、なんて言うか知ってる?」


私は話を遮って、藍に聞こえるような大きな声で言った。


「…え?なに晴香ー?」



「そう言うの、ひがみ、って言うんだよ。

私、藍好きだよ。

だからばいばい。」



言い終わると私は藍の席へ向かった。


藍の隣の席にいる高橋は、微笑んでた。
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