私と私。



高橋か…。


窓から外を覗くと、さっきの二人が仲良さそうに帰っていた。



多分あの子が双子の妹だ。


藍が今日の授業中高橋に、早速双子の妹について聞いたらしい。


「なんか妹がいるんだってー。絶対かわいいから見に行こ!!」


って藍は張り切ってたけど私は行かなかった。



高橋に興味ないし。



で。お母さんとか言ってたからあの子なんだろうけど…


あの高橋の目は本気で恋してる目だった。


間違いない。


クラスじゃ見せない顔してたし…


ただの妹想いのお兄ちゃんじゃなかった。



その時、机の上に置いていた携帯のバイブが響いた。

孝明からのメールだ。


“着いたよ”



おもしろそうなもの見ちゃったっと思いつつ、小走りで孝明の待つ校門へと向かった。
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