叶わない恋。




『えー…えー…』


何を話していいか分からず教頭は少し混乱している。


『まあ知っている人もいると思いますが、
中澤先生が退職届を出して音信不通になりました。』


うわっ……


中村先生の言ってたこととまったく同じこと言ってんじゃん…


アイツ…どんだけ情報通なんだよ


『生徒には体調不良、とでも言ってください。

中澤先生の替わりの方は…………』

教頭は目を泳がせる。


そんな簡単に教師なんて見つからないよな…

大変だな、教頭先生たちも…。


『とにかく、生徒には変なことを言わないでください。』


そして解散。


『じゃあ今日も1日頑張りましょう!!』


俺の肩に手を置く中村先生。


どんだけ元気なんだよ…

と、呆れながら俺は教室に向かった。



教室に行きながら考えることはただ1つ。


やっぱり俺らのせいだよな…


俺らがあんなことしなきゃ、こんなことにはならなかったよな…


今頃…ってかずっとだけど、


罪悪感が生まれてきた…


どーしよ…俺……。





< 166 / 426 >

この作品をシェア

pagetop