叶わない恋。




「なんで中澤のこと教えてくれなかったのさ?」

腕を組み軽く陽菜と陸を睨む。


「それはですね…仁さんとか…桐ちゃんとか…陸とか…」


あたしと目を合わさずに口を開く陽菜。


「あれ?ちょっと待ってよ??」


そうだよ!!

ちょっと今のおかしいでしょ…??


「中澤が辞めたことにうちの兄貴と桐ちゃんも関係してるの??」


さっき陽菜、仁さんとか桐ちゃんって言ったよね?


『そう。関係してるよ。』


陸の言葉に陽菜は顔を上げる。


「言っていいの?!」



『大丈夫だって。

どーせバレるだろ?』


コソコソとあたしに聞こえないように話しているかもしれないけど会話全部、丸聞こえですから…



「正直に話してもらえます??」


陸と陽菜はいつのまにかケンカを始めた。


そこに割り込むあたし。


『いいけど…

帰りに桐島も含んで話すわぁ~』


陸はそう言ってヒラヒラと手を振りながら教室に帰っていった…


何をしでかしたんだ…??


桐ちゃんも…ましてや兄貴まで…



何やったんですか…??





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