叶わない恋。

イヤな予感 【陽菜】




「キャァーーー!!」

隣で興奮気味のこの人物。


「友美、うるさい。」

そこへ鋭い突っ込みを入れる夏希。


「夏希、怖いって。

ねぇ・・・陽菜!!
大ちゃんだよ?!?!」

友美が興奮・・・・・・

いや、女子生徒のほとんどが興奮している。


なぜかって・・・??

だって、桐ちゃんと大ちゃんが肩並べて歩いてるから。

しかもジャージ姿で。


うちの学校で格好いいと言われている
ソフト部の部活の顧問、桐ちゃん。


そして今日赴任してきた、大ちゃん。

大ちゃんもかなりのイケメン。


そりゃあ、興奮しても仕方ないか。


「大ちゃん、やっぱり来てくれた!!」

夏希はニヤニヤと笑っている。


「夏希は大ちゃんが来ること知ってたの??」

と、私が首を傾げると


「当たり前じゃん!!

だってあたしが誘ったんだもん」

自慢気な夏希。


あらそーでございましたか。


『陽菜も友美もソフト部だったんですか??』

・・・・・・・・・今なんて・・・?!


”陽菜と友美”・・・?!?!


なんで呼び捨て??

教室では”さん”が付いてたのに・・・

って、どーでもいいか・・・


「いらっしゃい、大ちゃん」

一応大ちゃんを笑顔で迎える。


「陽菜、もうちょっと愛想よくできないの?!」

夏希に怒られるが聞こえないフリ。

なんかなぁ・・・・・・・・・


イヤな予感がするんだ・・・


これから何かが起きそうな、そんな予感がする。






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