叶わない恋。
『俺だって負けないよ??
うちのメンバーは個性的だからな。
そう言えばそちらのなんでしたっけ…?
海道…海道夏希??って言うピッチャーがすごいらしいですね。
噂を聞きましたけど…??』
『なめてかかったら痛い目に合いますよ。』
俺は自慢げに微笑んだ。
『それはそれは楽しみです。
では、失礼します。』
石原先生は緩んでいた頬を引き締めた。
そして軽く頭を下げて自分のベンチへ戻って行った。
『石原に僕は勝ちたいです。』
島先生の目がメラメラと燃える。
きっと大学時代に負けたことを根に持っているんだろう…。
『そうですね。』
俺はそう答え、頬を引き締める。
これから…
………戦いが始まる。