叶わない恋。
握り合った手を離したあたしたち。
しばらく見つめ合う。
2人とも動けなかった。
この場所を離れたらあたしたちは3年間、逢えなくなる。
『でっかい華、咲かせて帰って来いよ。』
桐ちゃんが先に背を向けた。
「どんな生徒にも正面からぶつかる、格好いい教師になりなよ。」
あたしも桐ちゃんに背を向けた。
『またな、夏希。』
「またね、桐ちゃん。」
お互いの健闘を祈り、あたしたちは別々の道へ歩き出した。
ありがとね、桐ちゃん。
1度振り向いたあたしはそう呟いた。
本当にありがとう。
また、逢えるよね?
また、逢おうね。
あなたのこと、忘れない。
いつまでも
ずっと
大好きです
【END】
→あとがき