緑の食事風景
話を戻して

見舞いに関しては、迷うまでも無い。


まさか病床について尚、私を宗教団体に勧誘する事は無いだろうが

何しろあの母親である。


――今日、父から電話があった事は、忘れよう。



その晩は、少し酒が過ぎた。


忘れよう、忘れようと杯を空け続け

やがて自分が何を忘れようとしていたのか、そもそも何を考えていたのか

わからなくなってから、ようやく布団に入った。
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