シャボン玉の遠足
こんな時に涙を流して泣いている自分が、たまらなく汚れているように感じた



涙なんかじゃ、この汚点は一生拭えない


一度入り込んだ汚点は、胸いっぱいに黒い闇が刺すように広がっていく


「フフ・・・こんなに汚れているのに、まだ生きてる。」


足元には、さっき嘔吐した汚物が一面に広がっている


わたしはその上に立ち上がって、漆黒の夜空を見上げた



夜空には、星ひとつ輝いていない


見渡す限り闇だ


わたしは、いつまでもいつまでもその闇を見ていた


そうしているとまるで

闇とわたしが一つに同化していくように感じた








< 78 / 108 >

この作品をシェア

pagetop