シャボン玉の遠足

でも、竹野くんの場合何か違う


頑張ることへの矛先がどこかみんなと違っているように感じるのは、わたしの気のせいだろうか


ふと、梅川くんの姿が視線にとまった。彼の隣を見てみると・・・

やはり、いた。


竹野くん


楽しそうに梅川くんとしゃべっている


あ、今の・・・


梅川くんは、竹野くんと話しながら先生の方を見てみるので、まるで気づいていない


竹野くんの視線


一瞬。ほんの一瞬だったけど、とても真剣で思い詰めているような目をしていた


もう一度、よく見てみようとすると竹野くんがコチラに向かって手を振っている


「えっ？」


「松さん～、ここ空いてますよ～！！」


その声の大きさと言ったら！！弾けすぎなんだよ、まったく。


あーもう！今のなし。

竹野くんの繊細さを見たと思ったのは、単なる気の迷い


きっと、外から入ってくる光の加減や活気あるこの部屋の雰囲気のせいだろう


騙された！