恋風〜恋ってセツナクて風が心まで冷たくしちゃうの?
「 こんなところで一人でいると…。 」


その言葉に顔を上げた。

この前
紺野さんと一緒にいた男性だった。


「 オレ、
浜崎麻杜( はまさき まもり )。
純平とは幼馴染みってとこかな?
純平は、
もうここにはいないよ。
って、
知ってるね。
その顔は。
オレどこにいるか知ってるけど、
今は純平さんの気持ちを尊重して
教えてあげられない、
ごめんな。
今日ほのかちゃんに会えたことは伝えておくよ。 」


純平さんは、
一人で戦うって決めちゃったんだね。

私をそばに置いてくれないんだね。

涙が流れた。


「 あの…浜崎さん。
この手紙を渡していただけますか? 」


「 いいよ。
純平にちゃんと渡すからね。 」


純平さんが
読んでくれるのかわからないけど…
浜崎さんに手紙をたくした。

私は手紙を渡したあと
振り返らずに歩き出した。


私に会いたくない!


純平さんが
頼ってくれる大人になりたい。


泣いてばかりいないで、
前だけを向いて…

私、歩き出さなきゃ…。
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