恋風〜恋ってセツナクて風が心まで冷たくしちゃうの?
昨夜、
あんなことを日記に書いたくせに…
いつもの電車に乗り遅れる!!

いやぁぁ、
行かないで電車!
走っている私は階段を踏外し手すりに激突!!

私のバッグは空に飛び前を歩く誰かの肩に直撃!

痛い足を引きずりながらバッグの当たった人のところまで走った。


「 ごめんなさい。
ケガはないですか? 」


謝っているけれど、
走っていく電車を目で追いながら…
あの人が乗っているかもしれないと
会えなかった悲しさから泣きそうな顔をして頭を下げている私。


「 かなり痛いけど大丈夫だよ。 」


落ちているバッグを拾ってくれながら、
私に笑いかけてくれる男性。
その笑顔の男性を見ると…


「 あっ! 」


一言しか出ない私。

いつも見ていた男性。

私にバッグを持たせると手を振りながら歩き出す男性。

このチャンスを逃すわけには、いかないっしょ!


「 あの…、
もし…、
このことで病院に行くのなら連絡ください。 」


私はプライベートな名刺を渡した。


「 大丈夫だよ。
今は痛いけど心配いらないよ。
あっ、ボクのも渡しておくね。 」


青葉純平( あおばじゅんぺい )さんっていうんだ。

名前も会社も知っちゃった。
嬉しいなぁ。

しかも同じ駅を利用していることも初めて知った。


[ 明日は、
もう少しそばに行くように…。 ]


名刺を受け取りながら
昨日の、
もう少しっていうか
めちゃくちゃ近くに行かれたなぁ。


会社に遅刻しそうなことも忘れて、
青葉さんの後ろ姿を見送っていた。


言葉をかわしちゃったし、
今日はめちゃくちゃ幸せです。
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