君がいるだけで…[番外編短編集]
「美月!ポテト食べようよ!ポテト!」


そうはしゃいでいるのは幼なじみの紗羅。


毎年、地元の祭りには
幼なじみの3人で行っている。


紗羅は私の返答も聞かずに
ポテトの屋台へと駆け寄る。


それを追うように
私と朔也くんも歩き出す。


『美月はいいのかよ?』


突然の朔也くんの投げ掛けには首を傾げた。


『彼氏ほっといて』


急な言葉にびっくりした。


私に彼氏が出来てからも、
3人で祭りに行くのは変わらなかった。


それは、
紗羅が悲しむと考えてのことでもあったけれど…、

何より私が変わらず3人で行きたいと思ったのだ。


「大丈夫よ」


それは、雅也もわかってくれていると、
私は信じている。


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