好き
タイトル未編集
私は小説が好き。 それは恋愛物でも実話でも。
私は本を読むのが早いとよくいわれる。
そりゃそうだ。 だって私は文章を飛ばすときがあるから。
飛ばすのはだいたい「気持ち」を表してる文章。
私は「会話文」が好きだからよく考えや気持ちを長く表してるところは飛ばすのだ。

けどそんな私でも一文も飛ばさずに読んだ本がある。

それは

工藤水生さんの「笑えよ」

という本。

高校生の複雑な気持ちや友情を表している本。
読んだあとには表紙をずっと眺めていた。
自分でもどうしてこんなことをするのかしばらく分からなかった。

しかしある日、気付いた。

私はこの主人公と似た(いや、同じ)感情を持っているのだ、と。
その感情とは「好き」という気持ち。

私はまだ学生。彼氏もいる。
けど最近私には「気になる人」がいる。
彼は元は私のライバルだった人だ。

勉強でのライバル。 

1,2年前まで成績がほとんど一緒でよく勝負をしていた。
しかしある日、私はぐんっと成績を抜かされた。
ショックだった。なんともいえない感情だった。
今ではもう追いつくことは出来ないと自分では思っているほどだ。

負けた。 悔しい。

そんな気持ちが心の中にずっとあった。
でも私は彼に勝ったと思えるものがあった。
それは

「文章を考える能力」

私は話を考えるのが得意だ。
将来の夢は「小説家」になること。

私はこのサイトで小説を書こうと思った。
書くのは恋愛物。 最初ははかどっていた。

「この能力だけは誰にも負けない」

そう思って気分はるんるんだった。

しかし、ある日その思いは砕かれた。
勝っていると思っていた彼も小説を書いているというのだ。
それを聞いたときは頭が真っ白になった。

小説を書いている?彼が?

認めたくなかった。

その日から私は小説がはかどらなくなった。
消しては書き、消しては書きという日が続いた。

気分は最悪だった。
これで私が彼に勝てるものがない。

小説家という夢なんてやめてしまおう

そう思った。
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